シックハウス対策の要となる石膏ボードその種類と相性

重度の化学物質過敏症の人が、注文住宅を建てたり、リフォームする際に、頭に入れておいた方が良い情報があります。それが「石膏ボードの種類と選択」です。

ホルムアルデヒドを吸着・分解してくれる機能性の高い石膏ボードがお勧めです。吉野石膏では「ハイクリーンボード」、チヨダウーテでは「さわやかFCボード」が優れていると思います。

さて、皆様は「石膏ボード」をご存知でしょうか?建築関係の方やDIYに関心が高い方なら初歩的な質問です。しかし、一般の人にとっては、いつも近くにあるのに意外と知らないのが石膏ボードなのかもしれません。

石膏ボードはカッターで切れる

例えば、部屋の壁に絵画を飾ったり、棚をつける際、ネジで止めても壁の中がゆるゆるで、しっかりビスを固定できない経験をされた方も多いと思います。

近年の殆どの住宅では、部屋の壁紙を剥がすと、そこに石膏ボードが現れます。

壁紙剥がした状態

石膏ボードは部屋を形成する内壁材として広く用いられ、断熱、防音、防火などの機能を有しています。

人体で例えると壁紙は皮膚。石膏ボードは筋肉。柱は骨格と言えるでしょう。”

石膏ボードは、加工がしやすい、軽い、圧力に強い、非常に安価という点から、家の内壁材として必須のアイテムとなっております。

一方、水や湿気に弱く、カビなどに汚染されてしまう場合があります。また、ペット臭やタバコのヤニなど、石膏ボードの臭いの原因となります。

構造はシンプルで、硫酸カルシウムを主原料とした、医療のギブスなどでも使われる石膏(せっこう)を固めてあり、それを厚紙でコーティングした板状の建材です。大きさは3×6版、3×8版などがあり厚さは9mm、12mmなど、その規格は様々です。

そして言わずもながら、この石膏ボードがシックハウスの原因となります。石膏ボードは強アルカリ性ですが、自然鉱物であるため、そのもの自体が有害物質を揮発する訳ではありませんが、石膏ボードの表面が壁紙の接着剤などに汚染されてしまう場合があります。

石膏ボードは通気性(空気透過性)が良い反面、揮発性有害化学物質を吸い込み、蓄積してしまうと、石膏ボード自体がシックハウスの温床となってしまうのです。

実際に、汚染されているのが壁紙だけと思っていたら、その内側にある石膏ボード自体から刺激のある嫌な匂い、頭痛やめまい、気分が悪くなるような臭気が生じている場合があります。

万全なシックハウス対策リフォームを行う場合、汚染された石膏ボードをどうするか?が問題となります。つまり、どのレベルまでフォームを行うか、です。

一般的なリフォームは、既存の壁紙を剥がし、露出した既存の石膏ボードの上に新しい壁紙や漆喰・珪藻土を塗るケースが多いと思います。石膏ボード自体は、建築法上の構造体の一部ですので、新品の石膏ボードに取り替えるのは、相当な手間と費用を要します。ですから、シックハウスを考慮したリフォームを行う場合、既存の石膏ーボードをまるまる交換(フルリノベーション)するかどうか?非常に悩む点です。

今回、私たちは、壁紙を剥がすだけではなく、大部分の既存の石膏ボードを取り除き、新しい新品の石膏ボードと交換するフルリノベーションを行うことにしました。

それでは石膏ボードについて、もう少し詳しく解説していきましょう。


石膏ボードには種類があります。最も代表的な石膏ボードは吉野石膏のいわゆるタイガーボードです。吉野石膏では、ホルムアルデヒドを吸着し空気をきれいにしてくれるハイクリーンボードと言う製品があります。

石膏ボードメーカーには他にもありますが、そのなかで、私の推しはチヨダウーテ株式会社の「さわやかF Cボードで、こちらも同様にホルムアルデヒドを吸着・分解する効果があり、さらに調湿効果も有している優れものです。

さわやかF Cボードは、重度の化学物質過敏症の私でも、ほぼ無臭で反応を起こしません。素材も天然のもの使っておりますので相性が良い壁材です。

皆様が家を建てる時、リフォームする時に、工務店が、どのような石膏ボードを使用するのかチェックしてみてはいかがでしょうか。石膏ボードにも種類があります。そしてアレルギーを起こさない相性の良いものを選ぶと良いでしょう。

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