この前、近所のお気に入りのハンバーガーショップが、店舗改築リニューアルオープンしました。国産の野菜にこだわった健康志向の高い飲食店として有名ですが、残念ながらキレイに改装された店舗に入るとすぐ、頭痛がして、気分が悪くなり、強いシックハウスを感じました。感じない人がほとんどだと思いますが、オシャレにデザインされた壁紙が全面に貼られており、床は天然木とはいいがたい、ビニール製のフロアータイルでした。改装前は、居心地が良かったのに。
このようなことは、旅行に行った先でも経験します。都会を離れて、癒しを期待して訪れた大自然の中の旅館。きらびやかな内装に優雅な気分にもなりますが、案の定の強いシックハウス。最近は、コロナ禍の休業中に客室を新規改装した施設も多いのか、大自然の中に、こんなひどいシックハウスの建物を作らなくても良いのに、と残念な気持ちになります。そして、そこで働く従業員や、宿泊客の健康が心配になってしまいます。
さて、店舗やホテル、個人宅などに入った時、強いシックハウスを感じることがあります。その原因の多くは、床面から揮発する有害化学物質の可能性があります。
床材は、一般的な合板フローリングをはじめ、絨毯、ビニールカーペット、フロアタイル、コルクタイル、コンクリートなど様々です。特にオフィスや店舗では、退去時の現状回復を考えてか、無垢材でしっかり床面を構築するというよりも、いつでも貼り替えのできる接着剤付のカーペットタイプやクッションフロアが多用されがちです。
汚染源は、フロアカーペット下の建築構造体の合板が化学物質に汚染されている場合もありますし、上記のようにフローリングやフロアカーペットを固定する接着剤が原因となる場合があります。また、フローリング(接着剤で貼り合わせたもの)やカーペットそのものが汚染源になっている場合も少なくありません。”
リフォームの場合、シックハウス対策の大前提は、出来るだけ汚染源は取り除き、自分にとって安全なものに取り替えることです。また、新規に床を貼る場合は、使用する素材や施工法を十分に吟味する必要があります。床暖房が入っている場合は、床面が暖まると、有害化学物質の揮発量が増大しますので、それを踏まえた対策が必要です。